統計検定 1級 過去問 解答/解答例と解説
2014年11月30日 (日) 試験

統計数理 問4 [5]

設問の要約
  • 測定法 (1) と (2) のどちらの量り方が効率的か.

解答例

計量法 (2) は (1) に比べ,以下のことから計量法 (2) の方が効率的であるといえる.

  1. 推定量の分散は小さい

  2. F 検定の非心度は大きいことから検出力が高い

補足1: χ2F 分布の非心度

χ2F 分布の非心度が大きくなると,尖度は低くなり,歪度は大きくなる. このため,同じ統計量に対し,非心度が大きいほど,検出力は高くなる.

通常,帰無仮説では非心度 0,つまり,通常の分布を用いる. 求めた統計量が有意である(稀である)と判定された場合,対立仮説が採択される. そのとき,通常の分布より形状が歪んでいるということで,非心分布が用いられる.