統計検定 準1級 過去問 解答/解答例と解説
2015年06月21日 (日) 試験

選択問題及び部分記述問題 問4

問題の要約
  • 受験者数 : 500人

  • 受験者全体でのテストの得点の分布 : N(60,202)

  • A君 : 80点

  • B君 : 50点

  1. A君および B君の偏差値を求めよ.

  2. A君の得点と B君の得点の間に入る受験者の人数を求めよ.

  3. 四分位範囲を求めよ.

  4. 60点以上の受験者の平均点を求めよ.

解答
  1. 答 : ④

    A君の偏差値

    50+80602010=60

    B君の偏差値

    50+50602010=45

  2. 答 : ④

    A君の場合

    806020=1.00
    標準正規分布表より,
    P(Z>1.00)=0.1587

    B君の場合

    506020=0.50
    標準正規分布表より,
    P(Z>0.50)=1P(Z>0.50)=10.3085=0.6915
    これらより,
    P(0.50Z1.00)=P(Z>0.50)P(Z>1.00)=0.69150.1587=0.5328
    よって,A君の得点とB君の得点の間に入る受験者の人数は,
    500×0.5328=266.4

  3. 答 : ②

    標準正規分布表より,上側確率 25% となる点は 0.67 である. 実際の点数に換算すると,

    x16020=0.67
    x1=73.4
    上側確率 75% 点は -0.67 であるので,
    x26020=0.67
    x2=46.6
    よって,四分位範囲は,
    73.446.6=26.827

  4. 答 : ④

    60点に対し,標準正規分布における点は 0.00 である. 標準正規分布は偶関数であることに注意して,

    P(X0)=0fX(x)dx=12fX(x)dx=0.5
    よって,条件付き期待値は,
    E[XX>60]=0xfXX0(x)dx=0xfX(x)P(X0)dx=1P(X0)0xfX(x)dx=1P(X0)0x12πex22dx=1P(X0)12π0xex22dx=1P(X0)12π[ex22]0=1P(X0)12π[ex22]0=1P(X0)12π{0(1)}=10.512×3.14=2×12.506=0.798
    点数に換算すると,
    x6020=0.798
    x=75.9676.0